コロナショック時に、どう動いたか?7指標の分析(初動編)

コロナショックが起きてからの暴落について各指標の動きをまとめます。
私が見ている主な指標の流れになります。
日経平均、ダウ、金、プラチナ、銅、円ドル、ビットコインでの分析です。


まずは日経平均です。
極端に落ち始めたのは、2月連休明けの2020年2月25日(火)です。
連休前の2020年2月21日(金)終値が、23,386円だったのに対し、
窓開けで始値22,949円から終値22,605円、前日比781円で約5%下げいます。
そこから下げが続き、一応の下げ止まりが2020年3月19日(木)終値16,552円となり、
対2月21日比で、6834円で約30%の下げが1か月弱の期間で起きました。

日経平均yahoofinance

次にNYダウを見ていきましょう。
こちらも時期は同じように2020年2月21日(金)の終値が、28,892ドルだったのに対し、2020年2月24日(月)に窓開けで始値27,960ドルから終値27,912ドルで約4%の下げから始まり2020年3月23日(月)終値18,213ドルをつけて対2月21日比で、約37%の下げが1か月弱で起きました。日経平均と比べると下げ幅はダウの方が大きくなっておりますが、期間的にほぼ連動しております。

NYダウyahoofinance

次に金先物です。
有事の時の金とは言われておりますが、こちらも下げました。
2020年3月9日(月)終値1,678ドルから、2020年3月20日(金)終値1,488ドルまで下げ対3月9日比で、約12%の下げが約3週間で起きています。日経平均、NYダウが落ちた時に連れ安から一時的にリバウンドしています。ですが、持ちこたえられず下げていきました。下げの期間及び下げ幅よりNYダウや日経平均と比べると短期間かつ少なく済んでおります。
こちらはコロナショックによる現金化で有事の金も売られたことになっているようです。下げ止まりはNYダウ、日経平均と大体同じ時期になります。

金先物(pwalker)

プラチナも見ていきましょう。
近年弱かったプラチナですが、やはり下げました。
2020年2月19日(水)終値1010ドルから、2020年3月16日(月)終値595ドルまで下げ対2月19日比で、約42%の下げが1か月弱の期間で起きました。
プラチナは投資状況よりも自動車製造など中国や世界の工業動向に影響を受けるので、下落の始まりも早く、下落率もかなり大きいです。(1月で42%の下げは歴史的です。)

プラチナ先物(pwalker)

銅の値動きです。
銅は少し特殊な動きをしました。
他の指標が落ち始めた、2月20日頃の変化はなく、実際に落ちていったのは2020年3月6日(金)終値2.5605ドルから、2020年3月30日(月)終値2.1620ドルまで対3月6日比で約16%と一見低いように思えます。ですがグラフから分かる通り、実際はもう少し前の2020年1月20日(月)終値2.8440ドルから動いていたとみることができます。(対1月20日比だと約24%になります。)ドクターカッパーといわれ特に中国の動向を反映する銅ですのでその変化をいち早く察知していたかのようです。

銅先物pwalker

円ドルも見ていきましょう。
2020年2月21日(金)終値111.57円から2020年3月9日(月)終値102.34円まで対2月21日比で約9%円高になっています。円ドルはこの後恐ろしい動きをして戻しますが、次回のお話にします。初動では単純にリスクオフの円買いになった様子です。

円ドル(yahoofinance

最後はビットコインです。
日々の動きがブレがあるのですが、明確に落ち始めたのは、2020年2月23日(日)終値1,111,020円から2020年3月12日(木)終値518,523円で対2月23日比で約64%の大暴落です。安全資産で逃避先との憶測もあったのですが、そんなことはありませんでした。また市場規模もそれほど巨大ではないので、ブレ幅がやはり大きかったようです。

ビットコイン(investing.com)

時系列暴落順では、
2020年
1月20日(月) 銅先物
2月19日(水) プラチナ先物
2月21日(金) 円ドル
2月23日(日) ビットコイン
2月24日(月) NYダウ
2月25日(火) 日経平均
3月9日(月)  金先物
という順番になりました。

ちなみに価格暴落順ですと下記になります。
ビットコイン(約64%)
プラチナ先物(約42%)
NYダウ(約37%)
日経平均(約30%)
銅先物(約25%)
金先物(約12%)
円ドル(約9%)

銅が最も早いのは、中国発のウィルスであることと、現在では約5割の消費を担っているのもあり、経済封鎖等で工場の停止などからその影響がでるのも始めでした。
そして影響は世界に広がります。次にプラチナが影響を受けるのも納得です。プラチナは現状ですと投資より工業による割合が強い商品性質があります。主に利用されているが自動車媒体ですが、世界もとい、中国の存在が大きいので、影響が早かったのでしょう。
円ドル、ダウ、日経平均は土日(日本は連休)を挟みましたので、ほぼ同時に落ちたといってもよいでしょう。
ビットコインは資金の逃避先になるかもしれないと言われていましたが、例外なく落ちました。
また金が落ちたのも印象的です。有事の金といわれるくらいですので、資金が流れると思ったのですが、一時的に現金に換える(現金を用意する)必要があったようです。
ここに調べていないものでコロナショックにより上がったものはあったかもしれませんが、私が見ている指標ですと少なくとも全てが一度落ちている結果になりました。

<ここでの投資手法(結果論)>
銅(今回も結果的にはドクターカッパーだった)の動きの変化を察知。中国に関連づくプラチナからの暴落、円ドル・日経平均・NYダウの暴落、ビットコインも例外ではない。すぐに金に逃避しない。
資金を引き揚げるか、売りに偏った戦略を

以上、コロナショック初動の動きをまとめてみました。次はリバウンドの動きをまとめてみたいと思います。