コロナショック暴落からのリバウンドについて各指標の動き

前回はコロナショック時の暴落についてまとめましたが、今回はその暴落からのリバウンドについてまとめてみます。急落のあとは急騰がつきものですが、どの程度戻したのか暴落時と同じ期間の区切りで見てみたいと思います。指標は前回同様日経平均、ダウ、金、プラチナ、銅、円ドル、ビットコインでの分析となります。基本は最安値ではなく、終値ベースで見ていきます。

今回はいづれの指標も暴落と同じ期間を取ってのリバウンドの値をとっております。(例:暴落が3週間続いたのであればその後の3週間での値でどれだけ戻したかを見ていきます。)

日経平均です。
暴落開始が連休前の2020年2月21日(金)終値が、23,386円。
暴落時の底値が2020年3月19日(木)終値16,552円です。その後1か月間での最高値は2020年4月17日(金)終値19,897円。暴落同一期間内リバウンドは約48%となりました。

日経平均yahoofinance

次はNYダウです。
暴落開始が、2020年2月21日(金)の終値が、28,892ドル。
暴落時の底値が2020年3月23日(月)終値18,213ドルです。その後1か月間での最高値は2020年4月17日(金)24,234ドル。暴落同一期間内リバウンドは約56%となりました。

NYダウyahoofinance

続いて金先物です。
暴落開始が、2020年3月9日(月)終値1,678ドル。
暴落時の底値が、2020年3月20日(金)終値1,488ドルです。その後3週間での最高値は、2020年4月10日(金)1,740ドル。暴落同一期間内リバウンドはなんと暴落前の高値を超え、約132%となりました。暴落時のダメージが少なく、有事の金ともいわれるだけあり資金が集中したことが読み取れます。

金先物(pwalker)

プラチナ先物です。
暴落開始が、2020年2月19日(水)終値1010ドル。
暴落時の底値が、2020年3月19日(木)終値595ドルです。その後1か月での最高値は、2020年4月14日(火)819ドル。暴落同一期間内リバウンドは約53%となりました。

プラチナ先物(pwalker)

銅先物の値動きです。
暴落開始が、2020年1月20日(月)終値2.8440ドル。
暴落時底値が、2020年3月30日(月)終値2.1620ドルです。銅の場合は期間が少し長く約2か月ありましたので、その後2か月間での最高値は、2020年5月21日(木)2.4320ドル。暴落同一期間内リバウンドは約39%となりました。

銅先物pwalker

円ドルです。
暴落開始が、2020年2月21日(金)終値111.57円。
暴落時底値が、2020年3月9日(月)終値102.34円です。その後約2週間での最高値は、2020年3月23日(月)111.20円。暴落同一期間内リバウンドはほぼ戻す形で約95%となりました。暴落の激しさがそのままリバウンドにも反映。落ちたが即戻しという凄まじい動きを見せました。

円ドル(yahoofinance

最後はビットコインです。
暴落開始が、2020年2月23日(日)終値1,111,020円。
暴落時底値が、2020年3月12日(木)終値518,523円です。その後約3週間内での最高値は、2020年3月24日(火)752,500円。暴落同一期間内リバウンドは約39%となりました。

ビットコイン(investing.com)

まとめますと、
2020年
4月17日(金) 日経平均(約1か月)リバウンドは約48%
4月17日(金) NYダウ(約1か月)リバウンドは約56%
4月10日(金) 金先物(約3週間)リバウンドは約132%
4月14日(火) プラチナ先物(約1か月)リバウンドは約53%
5月21日(木) 銅先物(約2か月)リバウンドは約39%
3月23日(月) 円ドル(約2週間)リバウンドは約95%
3月24日(火) ビットコイン(約3週間)リバウンドは約39%

ここで注目したい点は2つあり、
まず一つ目は、円ドルの激しい値動きです。急降下からの急回復2020年2月21日(金)終値111.57円から2020年3月9日(月)終値102.34円、その後約2週間での最高値は、2020年3月23日(月)111.20円でほぼ全戻しをしていることです。慌てて決済をして嘆いた投資家は多いと思います。
これは一度リスクオフの円高に向かったのですが、基軸通貨のため、各国がドルを必要(とりあえず保有)とする動きが生まれたため、急激にドルの価値が高まったことによります。
二つ目は、金先物の値動きです。他の指標がなかなか戻せない中、同一期間内リバウンドがなんと暴落前の基準値を超える(暴落開始が、2020年3月9日(月)終値1,678ドル。暴落時の底値が、2020年3月20日(金)終値1,488ドル。その後3週間での最高値は、2020年4月10日(金)1,740ドル。)リバウンドは約132%になりました。初めはパニック状態で金も例外ではなく売られるのですが、すぐに安全資産としての評価がなされて一気に戻して、他の指標には見られない暴落前高値更新をしております。

<ここでの投資手法(結果論)>
円ドル、金を除くと、同一期間内リバウンドは約50%未満にとどまる。円ドルの値動きはかなり激しいので、下手に入るとやけどする可能性が高い。まずは金でのリバウンドを狙い、その後に他の値動きを見て戦略を練るで十分に運用できる。

以上、コロナショックからの同一期間内リバウンドの動きをまとめてみました。次は中期の動きを見ていきたいと思います。